空撮ドローンの製作 【番外編】中国製激安大電流降圧型DC-DCコンバータについて

2026年3月3日

 今回は番外編ということでAmazonで購入した中国製の5V、最大5A出力の同期整流方式降圧型DC-DCコンバータモジュールについてのお話です。昨年、2個で1000円弱(現状1400円程度)となっていたのでドローンのBECとして使おうと思って買っておいてそのままになっていたものです。

 ドローン以外の用途に使おうと、入力に4Sバッテリを接続して負荷抵抗値を変えて実験してみました。その結果、2個ともリップルがあるものの5Vは出ていましたが、1A以下しか流すことができず、1A以上流そうとすると出力に接続されたLEDが間欠的によわよわしく点滅するのでした。このときの出力波形を観測すると間欠的にパルス電圧が出ていました。おそらく何等かの原因で1A以上では保護回路が動作しているものと推測されます。そこで原因を探るため、このボードに搭載されたスイッチングレギュレータIC(型番CX8871A)のデータシートがないかネットで調べてみました。中国深せん市にある会社がこのICの製造元のようでデータシートをダウンロードすることができました。データシートは中国語で書かれていたのですが、アプリーケーション例として以下の回路図が記載されていました。

 この回路図を見て気になった点は、出力電圧のフィードバックのための分圧回路の出力側の抵抗にNCとなっていますがコンデンサC7が並列接続されていることです。購入したボードをみると実際に容量は不明ですがチップコンデンサが搭載されていました。

 C7のコンデンサを付けることは出力フィードバック信号の位相を進ませることになるので発振する可能性があり、この発振により保護回路が動作した可能性があります。そこでC7を取り除けば正常に電流が流れるか確認してみました。見事に電流が3A以上(確認は3Aまで)流せるようになりました。やはり、C7として実際の容量を搭載したことが原因だったようです。合わせて品質の良い定電圧電源と使い勝手のよいものにするため以下の改造を行いました。

  • C7を取り除く
  • 出力電圧のリップルを抑制するため電解コンデンサを追加する。
  • 出力電圧のノイズ抑制のため0.1μF程度のチップコンデンサを追加する。
  • ネジで固定できるようグランドパターン領域に穴をあける。

以上の改良を施したボードを以下の写真に示します。電解コンデンサは手持ちの220μFを用いUSBタイプAコネクタを取り除いたスルーホールに取り付けました。もうすこし大きめの容量(470μFぐらい)がよいかもしれません。0.1μFのチップコンデンサは、USBタイプAコネクタの5Vスルーホールとその直近のGNDパターンのレジストを取り除いた部分に取り付けました。ねじ穴は、GNDパターン以外のパターンが無い部分に穴開けしました。

この改良で安定して3A程度流せるようになりました。3Aを流しても、MOSFET、コイルの発熱はほとんどなく、温度は体温よりも若干高い程度でした。同期整流は正常に動作しているのでしょう。

 以上、今回の設計バグ?は私が購入したモジュールだけの問題かもしれませんが、一般的に中国製激安電源モジュールはおそらく検査などしていませんので正常に動作したら儲けものか、頑張って改良するスタンスで購入した方がよいですね。